雷鳥とご来光を見るために乗鞍岳へ

朝日を浴びた乗鞍岳

「雷鳥が見たい。それもファミリーで」。その思いを叶えるために乗鞍岳(3,026m)を登ってきました。

目的が雷鳥だけであれば他にもたくさんの山が候補にあがります。その中で今回乗鞍岳を選んだ理由2つ。1つ目はバスで標高2,700m付近まで上がれば、すぐにそのチャンスがあるということ。2つ目はこの時期はご来光バスが運行されているので、苦労することなく山の上からの日の出を見られるチャンスもあるってこと。

「ご来光を見て、雷鳥を見つけて、3,000mを超える剣ヶ峰からの大パノラマを見る」。全部叶えばとても贅沢な登山になりますね。

登山情報

登山日

2018年7月21日(土)

天候

晴れ

コース&タイム

標高2716mバス停(4:20)→(4:35)富士見岳(5:10)→肩ノ小屋(5:40)→(6:50)剣ヶ峰(7:25)→肩ノ小屋(8:40)→畳平(9:50)
※休憩時間含む

トイレ

肩ノ小屋で使用。

水場

使用なし。畳平や肩ノ小屋では飲み物が販売されていました。

駐車場

「乗鞍高原観光センター」。無料。トイレあり。前日22時半頃到着時点では空いていましたが、2時過ぎには混雑していました。「乗鞍岳」はマイカー規制が実施されていましたので、ここからバスで移動しました。

下山後の入浴施設

登山レポート

標高2716mバス停〜富士見岳

ご来光バスに乗るためバス停に並んだのはだいたい3時前。まだまだ真っ暗な時間ですが、すでに何十人かの人が並んでいました。3時半発のバスに乗って標高2716mバス停に到着したのはだいたい4時20分頃。バスから降りるとひんやりとしていて、高いところまで登ってきたことを実感。日の出までは20分くらいしかないので、ゆっくりしている時間はありません。いきなりハイペースで富士見岳を登りました。

富士見岳から見た穂高
夜明け前の穂高岳と槍ヶ岳

まず槍ヶ岳や穂高岳方面を見てしまうのは、きっと誰でも同じでしょう。ちなみに手前に見えるのは大黒岳。あちらにも日の出を待っている人がたくさんいました。

富士見岳で日の出を待つ人達
富士見岳で日の出を待つ人達

日の出時刻を迎えても低い位置に雲があって、なかなか太陽が姿を見せてくれません。風が強くて結構寒かった。

乗鞍岳で迎えた日の出
乗鞍岳で迎えた日の出

なんだかんだで太陽が姿を現したのは5時頃でした。

乗鞍岳
これから向かう剣ヶ峰

さて、これから登る剣ヶ峰方面にも日が当たり始めました。それではあの頂きを目指して出発です。

富士見岳〜肩ノ小屋

乗鞍岳
肩ノ小屋までの登山道

富士見岳から少し下ったら、肩ノ小屋まではほぼ平坦な砂利道です。どこかに雷鳥いないかな?とキョロキョロしながら歩きました。

乗鞍岳の肩ノ小屋
車が見えてなんか微妙な気分

ウォーミングアップ区間は、あっという間に終了。

肩ノ小屋〜剣ヶ峰

乗鞍岳の剣ヶ峰口
剣ヶ峰遠い…

肩ノ小屋からはいよいよ3,000m超えに向けての登り。ここから先は全体的にザレ場、ガレ場が続きました。お気楽観光モードから登山モードにチェンジ。

乗鞍岳の剣ヶ峰口
登山道から微妙に離れたところに咲いてました

途中にコマクサの群生地がありました。ピークは過ぎていましたが、いたるところで咲いているコマクサはかわいかったです。しかし、なんでこんなにも生育環境の悪いところでがんばるんだろう。

乗鞍岳の山頂
剣ヶ峰まではあともう少し

朝早かったおかげか、暑い中での登山にならなくてよかった。

乗鞍岳剣ヶ峰
乗鞍岳剣ヶ峰

そして標高3,026mの剣ヶ峰に到着。3,000m超えなのに楽々でした。奥に見えているのは御嶽山。いろいろな山から見ましたが、今回が一番近かったかも。

乗鞍岳剣ヶ峰からの眺め
少し雲が出ましたが、遠くまで見られました

山頂の神社の裏でしばらく休憩しました。道路やコロナ観測所などの人工物がいろいろとある景色は、なんか不思議でした。

剣ヶ峰〜畳平

下山開始。あとは雷鳥を見つけられれば最高。

乗鞍岳頂上小屋
木の匂いがとてもよかった乗鞍岳頂上小屋

まずは剣ヶ峰の直下にある乗鞍岳頂上小屋へ寄り道。

さて、ここで販売されていた木彫りの雷鳥に一目惚れしてしまいお買い上げ。また、手ぬぐいも買いました。手ぬぐいは雷鳥をモチーフにしたものと、等高線が書かれているものの2種類がありました。前者はプリント、後者は染めているということで、後者を選びました(小屋の方も後者をおすすめしていました)。

権現池
蚕玉岳あたりから見た権現池
大日岳と屏風岳
大日岳と屏風岳

大日岳と屏風岳は、登りでは日が低かったので影の部分が多かったのですが、下りでは全体的に日が当たっていてバッチリ。

乗鞍岳
これから登る人はこの青空でテンション上がっているんだろうな

肩ノ小屋あたりまでは多くの登山客とすれ違いました。始発のバスできた方たちだったのかな。

乗鞍大雪渓
この季節、このコンディションでも滑るって、すごく好きなんでしょうね

大雪渓ではスプーンカットの斜面をならして、スキーやスノーボードを楽しむ人々がいました。

不肖が池
残雪と水の接している箇所の青がとても綺麗だった不肖が池

登山しなくても、不肖が池あたりを散策するだけでも充分楽しめると思います。

乗鞍のお花畑
目の前に広がっているのはお花畑。ここもおすすめの散策エリアのようです

「バス停の畳平まではあと少し!」と思ったのですが、ぐるっと回らないとだめでした。このあたりからちょっと暑かったり、シャリバテ気味。畳平のレストランでなにか食べることを楽しみに歩きました。雷鳥との出会いは諦め気味。

富士見岳へ登る登山者とコマクサ
これから富士見岳へ登る登山者とコマクサをパシャリ

少し雲が出てきましたが、ほぼ良い天気のままバスターミナルのある畳平に到着。雷鳥を見られなかったのはとても残念でしたが、全体的には満足でした(ちなみに大黒岳あたりで朝方に見られたようです)。

畳平
畳平までぐるっと回っているところ

そうそう、バスターミナルのレストランが営業前でなにも食べられなかったので、仕方なく軽食コーナー食べたソフトクリームがとてもおいしかったです。ちょっとシャーベット状な感じで、かなりおすすめです。

まとめ

バスに乗れば楽ちん登山ができるから、いつか登ればいいやって感じでなかなか登らなかった乗鞍岳。実際、山を登った時間は短かったですが、様々な高山植物や景色を見られて、とても濃い時間を過ごしました。